2019年11月11日「板橋の築浅マンションが高上乗せ率競落」
東京地裁開札トピックス(19.11.11号)
板橋の築浅マンションが高上乗せ率競落
2019年の東京圏の新築マンション供給数は前年比でかなり低調に推移している。これは用地が不足していることもあるが、建築費が人手不足もあって高止まりしていることが大きな要因であろう。1戸あたり6000万円を超える販売価格に消費者が付いてこられなくなっていて契約率が低迷している。そんな中で築浅中古マンションに注目が集まる。10月24日開札の一番人気はJR埼京線「板橋」駅徒歩3分に立地する築6年のマンションで間取りが1LDK、専有面積約13坪強のマンションであった。売却基準価額2022万円に対し入札は29本集まり、最高価は3282万円強であった。実はこのマンションは7階建の5階に位置しているが、10月20日に1階直上の同タイプの部屋が3820万円で成約したとレインズに登録があった。本物件の入札締切期日より後であったので、もしこれが入札締切前であれば、本物件には滞納管理費等が80万円程度あるものの、あるいはもう少し高い競落価格になった可能性もある。いずれにしても先の成約事例は1~2年前より数パーセント高い感じではある。中古マンションへの注目が高まる中で成約価格も強含みのようである。再販業者の入札価格も強気に設定される傾向がある。ただ強気の入札価格設定によって再販業者の再販利益率は再販が上手く進んでも10%程度しか得られない感じもする。