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2019年4月8日「徒歩26分のマンション特売で落札」

東京地裁開札トピックス(19.4.8号)

徒歩26分のマンション特売で落札

 かつて期間入札で入札が無かった物件を特別売却(先着販売)で落札されるケースは多々あった。しかしここのところほとんど期間入札で落札されてしまうので特別売却での競落はほとんど見られない。そんな中3月12日開札では、マンション1物件が特別売却に回り、競落された。その物件は東京メトロ千代田線「北綾瀬」駅から徒歩26分という足回りに難がある物件だった。最寄駅の「北綾瀬」駅も千代田線とはいえ支線であり、利便に劣る部分もある。さらにこのマンションは昭和54年3月築であり、いわゆる旧耐震構造である。この物件の専有面積は約14坪で間取りは3DKになっている。この条件で売却基準価額は814万円で、買受可能価額は651.2万円であった。レインズの登録状況から推して専有面積坪単価は70万円程度だろう。すると再販価格は1000万円を切ったところくらいと思われる。これであると競落者が不動産会社とすれば、売却基準価額では内装費等考慮すれば再販によるマージンは得られまい。買受可能価額(651.2万円)であれば何とかビジネスにはなりそうだ。一見売却基準価額設定が高そうなマンションについては入札検討対象から外されることが多いので競落し易さというところでは妙味があろう。この日同じ足立区のマンションで売却基準価額を下回る競落があった。このマンションも旧耐震構造であった。旧耐震マンションの再販価格の読みは今後さらに重要になるだろう。

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