東京地裁開札トピックス(19.3.25号)
板橋区のワンルームが高上乗せ率で競落
3月12日開札では都営三田線「板橋区役所前」駅徒歩約2分のワンルームマンションが売却基準価額の約1.9倍で落札された。マンションとしてはかなり大きい上乗せ率であったが、競落した会社、そして次順位の会社とも市販業者であることからマージンを見込んだ上で換金できる物件なのだろう。そのワンルームは専有面積約6.3坪で、築13年で対象住戸は9階に位置している。現在のテナントは月額6.9万円の賃料と月額5000円の管理費で月額7.4万円、年額で88.8万円の条件で賃借している。オーナー負担の管理費・修繕積立金は月額13820円、これと固定資産税等が3.95万円 を考慮するとオーナーの実質手取り は約68万円になる。この物件の売却基準価額は764万円であったが、これに対し最高価は1465万円強である。競落価格ベースでは実質年4.6%の水準である。依って投資家への再販は年4%レベル、売値にして1700万円レベルと思われる。この水準で売却するためには投資家への購入ローンの斡旋力のある会社でないとスムーズには再販が出来ないように思う。もちろん投資家のストックも無ければならないだろう。ここのところ築浅ワンルームはファイナンス力、販売力の強い会社がほぼ寡占的に競落している。