2025年1月13日「2024年東京地裁競売市場の総括」
東京地裁開札トピックス(25.13日号)
2024年東京地裁競売市場の総括
昨年2024年は東京地裁本庁の競売開札対象物件は表1のとおり492件で前年比49物件(9.06%)減であった。これで2009年にリーマンショックで前年比50%超増加し2948件となったのを頂点に15年連続で前年比減が続いたことになる。ただし減少幅は10%未満と急減した。(昨年は22%強の減少)いよいよ下げ止まりに近づいた感がある。表2は1都3県の競落物件数であるが、これによれば、東京都、埼玉県はわずかに減少したものの千葉県、神奈川県では反転して増加している。また再び表1を見ると落札率が僅か1%未満ではあるが減少しており、10本以上の入札物件は全体の対象物件減少幅より大きく約16%減少している。また表3は落札価格の売却基準価額に対する上乗せ率であるが、これによれば昨年は1昨年に対し全体、そしてすべての物件種別において低下した。以上から2024年の競売市場はそれまでの過熱感から折り返したと言えるだろう。