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2024年8月19日「路線価の1.6倍強落札目黒区の土地」

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東京地裁開札トピックス(24.8.19日号)

路線価の1.6倍強落札目黒区の土地

 競売市場では更地物件の割合は低い。今年1月から6月までの開札で107物件の対象があったが、土地のみは僅か4件であった。これは不良債権の担保不動産でも更地は流動性が高く、ほぼ任意売却で決着することが大きいと思う。その中でも更地が競売市場に現れるのは共有物分割請求訴訟に由来する換価競売の場合が多い。これは複数の相続人による共有状態にある土地が何らかの理由で共有者全員の合意の基に任意売却が進まない場合、競売制度を利用するのである。

 7月31日開札では、目黒区で東急東横線「自由が丘」駅徒歩約9分に立地する約65坪の更地が競売対象となったが、この競売が先の共有物分割請求訴訟由来の競売であった。

 現状は月ぎめ及び時間貸し駐車場9台分となっている。この土地の売却基準価額は2億1744万円であったが、これに対し20本の入札があり、最高価3億4000万円強にて競落されていった。競落価格は1坪あたり520万円強であるが、これは相続税路線価の約1.62倍である。高水準に思えるが、この土地は西側と北側で幅員4m以上の公道に面しており、建売分譲用地として好都合でもあり、駅からも比較的近いことで高い水準で競落されたのだろう。また目黒区では新たな区画を作り建物を建築する場合、その敷地面積を70㎡(21坪強)にしなくてはならないが、この競落土地は効率良く3宅地に分割ができる。この点も高値が付いた要因だろう。

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2024年8月19日「路線価の1.6倍強落札目黒区の土地」 競売・公売不動産/底地投資コンサルティング

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