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2024年7月8日「亀戸の古ビル上乗せ率130%超落札」

東京地裁開札トピックス(24.7.8日号)

亀戸の古ビル上乗せ率130%超落札

 6月26日開札で26本の入札を集め一番人気であった物件は、JR総武線「亀戸」駅徒歩5分に立地する古ビルであった。土地は西側で幅員約6mの公道に面する約42.3坪で、そこに築46年を経過する鉄骨造4階建ての延床面積約110坪の事務所、作業所ビルが建っている。占有者は化粧品を製造する会社で、所有者から賃借して営業している。ただし、その賃借権は今回の競売で買受人の引き受けにはならず、明渡の6か月猶予が与えられるのみである。この物件の売却基準価額は5889万円であったが、競落価格はその2.3倍(上乗せ率133.5%)であった。これは建物をゼロ評価とした場合で1坪325万円超の競落水準で、

接面道路(西側公道)の相続税路線価(45万円/㎡)の約2.2倍に相当する。

 競落者はおそらくは建物を解体、更地化した上で共同住宅等用地として商品化すると覆われる。ところでこの物件がもし競売ではなく任意の売却であったら、この競落価格まで売却価格は伸びなかったと思われる。それと言うのも賃借人の借家権が残るからであり、これを明渡するには、家賃の2年分以上のコストが掛かる。この物件の賃料は月額70万円弱であるので2000万円以上の明渡コストが見込まれる。しかし競売であるのことでこの明渡の障害が無くなるわけで、競売であるがゆえに価格が高くなる事例と言えそうだ。不良債権対象の古ビルは競売で処分が債権者にとっても有利である。

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2024年7月8日「亀戸の古ビル上乗せ率130%超落札」 競売・公売不動産/底地投資コンサルティング

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