2023年5月29日「駒込戸建が43本入札で一番人気」
東京地裁開札トピックス(23.5.29日号)
駒込戸建が43本入札で一番人気
このところの都心の中古マンションの価格は高い水準が続いており、似通った立地であると、一戸建の価格を上回ることも多い。
5月17日開札では、JR山手線「駒込」駅徒歩約6分に立地する一戸建が一番人気となった。その物件は土地が14坪強で南東側にて幅員約5.4mの公道に面しており、建物は築5年弱の鉄骨造3階建で延床面積約29坪の4LDKである。敷地はほぼ整形で、また所有者居住であり引渡命令対象のため再販商品化は速そうだ。
この物件の売却基準価額は4245万円であったがこれに対しこの日一番の入札43本が集まり、最高価8654万円強で再販業者と思しき会社が落札した。
ところで、この物件と近い立地で且つ同じような広さの築10年以内の比較的新しいマンションであれば、現市場では専有面積1坪あたり400万円以上の売買価格になるだろう。それが仮に大手デベロッパー分譲マンションであればそれより2~3割高いと思われる。つまり売却にあたっては専有面積29坪換算で1億2000~4000万円程度の値付けがされそうである。
従ってもし先の競落物件がマンションであったならば、おそらく競落価格はもっと高かったのではないだろうか。かつて同立地であればマンションより大きく価格が高かった一戸建であったが、その逆転が起こっている現在の市場を反映した競落結果と言えるだろう