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2022年7月4日「高額東麻布ビルに大量入札」

東京地裁開札トピックス(22.7.4日号)

高額東麻布ビルに大量入札

 6月22日開札をもって2022年の東京地裁本庁の上半期の開札が終了した。上半期の競落結果の総括は別途報告させて頂くが、この半年間東京地裁では大型物件は少なく、売却基準価額5億円を物件は3件であった。3月23日開札で銀座3丁目のビルが売却基準価額17億円弱に対し8本の入札で60億5000万円の競落。続いて4月27日開札で神宮前6丁目のビルが売却基準価額12億円強に対し入札17本で25.5億円強という競落事例があった。そして6月22日開札では東麻布3丁目で都営大江戸線「麻布十番」駅徒歩約2分のビルが売却基準価額5億1000万円強に対し入札が22本入り、13億8000万円弱で競落された。超高額物件としてこの半期最高の入札本数が集まった。この物件は南側で六本木ヒルズに続く大通りに面する、土地約67坪とその上の築28年で地上9階建て延床面積約300坪のビルである。ビルはスタジオなど特殊な利用になっていることで、収益を予測するのが難しそうである。また一部最先の賃借権もあり、更地化を図るにも時間とコストが大きく掛かりそうである。しかし、前記のような入札本数が集まり、売却基準価額の約2.7倍の競落価格であった。現状の賃貸状況で推し量るに年間賃料は6000万円程度であろうから、年間収益利回りは4%強の競落水準ではある。しかし、先にも述べたとおり収益見通しは難しい間取り等である。それでもこれだけの応札があるのは都心一等地ならではであろう。

 

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