2021年8月2日「目黒の1Rが高上乗せ率競落」
東京地裁開札トピックス(21.8.2日号)
目黒の1Rが高上乗せ率競落
賃貸市場において現在1Rはテナントが付きにくい状況になっている。コロナ禍により飲食業界の従業員が休職により実家に戻ったりしている。また大学がリモート授業中心になったりすることで学生が一人住まいをしないケースもある。このように1R需要が減少している。それに伴い1Rマンション投資にもブレーキが掛かっているように思う。
そんな中7月21日開札では東急東横線「祐天寺」駅徒歩約7分に立地する専有面積約6.3坪で築16年のマンションが29本の入札を集め高い上乗せ率にて競落された。このマンションの売却基準価額は852万円であるが、競落されたのは2021万円で、競落者は再販業者である。売却基準価額の2.4倍弱という高上乗せ率での競落である。この物件は所有者占有であるが、現状空室とみられる。明渡はスムーズと思われ、すぐ賃貸に出せそうだ。賃料は月額8万円程度かと想像され、管理費や固定資産税等を差し引いた純収益は年間76万円程度だと考えられる。とすれば競落価格は年3.7%の利回り水準だ。再販時には年利回りは年3.5%以下にはなるだろう。1R賃貸相場が弱いとは言え人気立地なのでテナント付には困らないし、投資家はついてくると見られる。1Rも立地と築年次第ということのようだ。