2020年5月18日「東京地裁、入札・開札を緊急事態宣言で中止」
東京地裁開札トピックス(20.5.18号)
東京地裁では新型コロナウイルス緊急事態宣言によって競売の入札・開札については
① 4 月9 日から同月1 6 日まで
② 5 月7 日から同月1 4 日まで
③ 5 月2 1 日から同月2 8 日まで
④ 6 月4 日から同月1 1 日まで
⑤ 6 月1 8 日から同月2 5 日まで。
以上の入札期間の事件については実施しないことになった。おおよそ200物件程度が滞留することになる。これだけ溜まった分をどう処理をしていくか、またさらに7月の開札分まで実施されないことになるのか不明である。いずれにしろ不良債権処理が機能しなくなっているので金融セクターへの影響は甚大であろう。また入札・開札だけではなく競売そのものの申立てについても申立ては受け付けるものの、その後の事務処理については当分行われないようだ。この点からも金融業界については厳しい状況と言えそうだ。もちろん加えて裁判所自体の機能も一部停止していると思われるので、不動産以外の債権回収などにも大きな影響を及ぼしていると見られる。また借り入れている債務者側も売上げの低迷などから返済に窮する状況が生じているものと思われ、このままの状況が続けばいずれ政府の借入金返済の一時休止(モラトリアム)政策も必要になるだろう。早期経済活動の再開が望まれる。