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2024年1月29日「バス便が売却基準価額未満で競落」

東京地裁開札トピックス(24.1.29日号)

バス便が売却基準価額未満で競落 

 24年の最初の開札は1月17日であった。この最初の開札から昨年の流れそのままに100%競落であった。ただその中で売却基準価額を1割以上下回り競落されたマンションに目を引かれた。その物件はJR常磐線「金町」駅の北方約2.7㎞に立地する。バス便はあるが、約12分乗車の上、到着の最寄りのバス停からは徒歩約5分である。かなり足回りは悪いが、都内最大規模の水元公園から徒歩約4分と環境は良い。

 対象となったマンションはダイア建設分譲で築22年弱、専有面積が約23坪の3LDKの部屋である。占有者は6か月猶予で明渡可能であり、滞納管理費は10万円未満である。

 この内容で売却基準価額が1719万円であったが、これに対し入札は3本に止まり、最高価1535万円にて再販業者が競落していった。新耐震基準建設で準大手分譲のファミリーマンションが売却基準価額を10%以上下回って競落されるのは珍しい。ちなみに昨年の同マンションの成約事例を見てみると、その成約事例と同じ水準だとすれば約2100万円程度の再販価格が見込まれる。そうであれば売却基準価額程度の入札はありそうなものである。しかし、立地がかなり不便であることや、対象住戸が1階に存することから、入札価格は売却基準額を下回ったようだ。

 都心部の駅近マンションでは過去の成約事例を凌駕して再販価格を見込み、入札価格を設定するケースが多いのと対照的な競落結果であった。

     開札トピックス   

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