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2023年8月7日「小笠原のアパートに二桁入札」

東京地裁開札トピックス(23.8.7日号)

小笠原のアパートに二桁入札

 伊豆七島、小笠原諸島は周知のとおり東京都であり、東京地裁本庁の管轄である。これまで八丈島のリゾート開発地などが、バブル崩壊に伴って競売に付されるケースが散見されてきた。7月26日開札では、小笠原村父島の2事件(1戸建が1事件で、それに接するアパート・事務所等2棟で1事件の計2事件)対象になった。

 1戸建の方は敷地58.5坪に築26年の木造平家建の床面積約37坪で、売却基準価額797万円に対し入札11本が集まり最高価2350万円で落札。もう一つは敷地約104坪とその上に延床面積約約41.5坪(事務所・倉庫)及び延床面積約約56坪(アパート2DK×1、1R×6)の2棟(それぞれ築26年の木造2階建)が建っていて売却基準価額は1399万円に対し同じく入札11本が集まり、最高価4550万円にて落札されていった。

 双方ともに売却基準価額の3倍前後の高上乗せ率落札に驚かされたが、加えて対象物件の貸室の賃料が東京並みであることも意外であった。

 小笠原諸島は2011年に世界遺産に登録されてから外国人を含めた観光客が増加し、宿泊や飲食業が盛んになってきていた。その中にあってコロナ禍で観光客は激減してしまったが、昨年から今年にかけアフターコロナにより回復傾向にある。小笠原諸島自体の人口は増加していないものの、観光客増加により宿泊、賃貸需要が増加すると見込まれることから多くの入札を集めたのだろう。

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